なぜShiftoryを作ったのか
Shiftory(シフトリー)は、市場調査やトレンド分析から生まれたサービスではありません。私自身が飲食店を経営するなかで感じた、ひとつの切実な困りごとから始まりました。
このページでは、なぜ私がShiftoryを作ろうと思ったのか、そしてShiftoryが何を大切にしているのかを、できるだけ正直にお話しします。
毎月、シフト作成に追われていた
私は以前、飲食店やテイクアウト専門店を経営していました。
店舗運営にはやるべきことが山ほどあります。仕入れ、調理、接客、売上の管理、スタッフの育成。そのなかでも、毎月かならずやってきて、そのたびに重くのしかかってきたのが「シフト作成」でした。
スタッフ一人ひとりから希望を集め、まだ出していない人に声をかけ、集まった希望を見ながらシフトを組む。誰をどの時間帯に入れるか、ポジションは足りているか、特定の人に負担が偏っていないか。あれこれ考えながら一枚の表に仕上げ、できあがったらまた全員に共有する。急な欠勤があれば、組み直す。
これを毎月くり返していました。気づけば、シフト作成だけでまとまった時間が消えていく。本当はもっと、お店そのものを良くすることに時間を使いたいのに、と感じていました。
シフト管理ツールへの違和感
そこで私は、当時利用できたシフト管理のサービスを導入してみました。期待していたのは、ただひとつ。「シフト作成が楽になること」でした。
たしかに、便利な機能はたくさんありました。シフト希望を集めることができ、シフト表を共有でき、勤怠の管理も、打刻もできる。多機能で、よくできたサービスだと思います。
けれど、使ってみて気づいたのです。私がいちばん負担に感じていた「シフトを組む作業そのもの」は、ほとんど楽になっていませんでした。希望は集まる。表は共有できる。でも、その希望をどう組み合わせて一枚のシフトにするか——その肝心なところは、結局これまでと同じように、自分の手と頭で考えるしかなかったのです。
そして、もうひとつ感じたことがあります。それは、自分にとっては不要な機能が多い、ということでした。勤怠管理、打刻、労務、人件費の管理。こうした領域は、私はすでに別の専用サービスを導入してまかなっていました。だから、シフトのツールに同じような機能がついていても、私にとっては使う場面がなく、重複しているだけでした。
もちろん、これらの機能を必要とする人もいます。ひとつのツールにまとまっていることが便利な場合もあるでしょう。ただ、私が求めていたのは、そこではありませんでした。私が期待していたのは、あくまで「シフトを組む作業が楽になること」、その一点だったのです。
そして、まさにその一点が、思っていたほどには機能してくれませんでした。
そのとき、はっきりと気づいたのです。「私が欲しいのは、多機能なシフト管理ツールではない」と。私が本当に欲しかったのは、「シフトを組むことだけを、徹底的に楽にしてくれるツール」でした。
だから、Shiftoryを作った
この体験が、Shiftoryの出発点です。
世の中には、すでに優れたシフト管理サービスがたくさんあります。それでも私が新しく作ろうと思ったのは、「シフトを組む作業そのものを楽にする」という一点に、まっすぐ向き合うサービスが欲しかったからです。
だからShiftoryは、最初から意図的に機能を絞っています。あれもこれもできるようにするのではなく、「店長がシフト作成に費やす時間を減らす」という、たったひとつの課題に集中する。そう決めて作り始めました。
具体的には、LINEでシフト希望を集め、集まった希望をもとにシフト案を自動で作成し、店長は最終的な確認と調整に集中できる。そんな体験を目指しています。組むという、いちばん時間のかかる部分を軽くすること。それがShiftoryのいちばんの役割です。
Shiftoryが、あえてやらないこと
Shiftoryには、今のところ意図的にやらないと決めていることがあります。
- 勤怠管理
- 打刻
- 給与計算
- 労務管理
- 人件費管理
これらは、必要とする会社や店舗にとっては、とても大切な機能です。否定するつもりはまったくありません。ただ、Shiftoryが解決したい課題はそこではない、というだけのことです。すでにこうした仕組みを使っている場合は、Shiftoryと併用していただくことを前提に考えています。
私がこだわっているのは、「機能が多いことは、必ずしも価値ではない」という考え方です。
機能がたくさんあれば、できることは増えます。けれど同時に、覚えること、設定すること、管理することも増えていきます。自分に必要のない機能まで抱えたツールは、ときに現場の負担になります。かつての私がそう感じたように。
だからShiftoryは、機能を増やすためのサービスではありません。店長の仕事を減らすためのサービスです。何を足すかと同じくらい、何を足さないかを大切にしたい。シンプルであり続けることそのものを、価値だと考えています。
これから目指したい世界
シフト作成は、お店を続けていくために欠かせない作業です。けれど、それ自体がお店の価値を生み出しているわけではありません。シフトを組むことは、あくまでお店をうまくまわすための手段であって、目的ではないはずです。
その手段に、毎月何時間も奪われている。本当はもっと、お客様のことやスタッフのこと、お店をどう良くしていくかに時間を使いたい。かつての私と同じ思いを抱えている店長やオーナーは、きっと少なくないはずです。
Shiftoryが目指しているのは、シフト作成に追われる時間を減らし、その時間を、店舗づくりのために使えるようにすることです。「シフト作成に追われる時間を、店舗づくりに。」——この言葉に、私たちの想いのすべてが込められています。
まだ発展の途上にあるサービスですが、現場で本当に役立つものを、一歩ずつ作っていきます。
的場啓年